アトピー知識を身に付ける
その不足がアトピー性皮膚炎に繋がるセラミド
皮膚には、アトピー性皮膚炎の原因になる「外的な刺激」や「アレルゲンの侵入」を防ぐ、「バリア機能」があり、それを担っているのが、「角質層」「表皮」「真皮」の皮膚の3層構造の内、「角質層」である、といったところまでは前項でお話した通りです。
「角質層」は「皮脂膜」や「天然保湿因子‐NMF(Natural Moisturizing Factor)」という「アミノ酸」、また、尿素を含む扁平な「角質細胞」が積み重なっていて、それを、「角質細胞間物質」が繋ぎ合わせる役割をしています。
「天然保湿因子」という言葉は聞きなれないと思いますが、これは約50%が「アミノ酸」で、その他に「アミノ酸」のひとつである「グルタミン酸」から組成される「ピロリドンカルボン酸」を含んでいます。
「角質細胞」同士の間を埋めているのは、リン脂質の「角質細胞間物質」ですが、その内の半分を占めるのが「セラミド」といわれる脂質です。
「セラミド」は皮膚内部の水分を外に逃がさないようにし、肌にうるおいやハリを与える働きがあります。また、外的刺激に対する「耐性」を高め、「アレルゲン」の侵入を未然に防ぐ役割も持っています。
一般的にアトピー性皮膚炎を発症する人は、この「セラミド」が平均よりも少ないといった傾向にあるようです。
皮脂膜が薄いとアトピー性皮膚炎のリスクは高くなる >
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