アトピー知識を身に付ける
バリア機能とアトピー性皮膚炎の密接な関係
これまでの、「角質層」や、それを構成する物質の話を総合すると、アトピー性皮膚炎をより起こしやすくする皮膚の傾向や要因が見えてくると思います。
アトピー性皮膚炎を起こしやすい人は・・・
◎「角質細胞」同士を繋げている「角質細胞間物資」が少なく、特に、その50%を占める「セラミド」の不足が顕著。
◎汗腺からでる汗や、皮脂腺から出る皮脂が成分の「皮脂膜」が、皮脂の減少などが原因で薄く、外的刺激に対する耐性が低下している。
この2つの要因による発症の可能性も考えておかなければならないでしょう。
「セラミド」が不足すれば皮膚は乾燥を日常的に起こしますし、「痒み」が起きる頻度が上がる事もあります。
「皮脂膜」が薄くなるのも、保湿が不十分になる事と、「カサカサ肌」の傾向が強くなります。
上記のような機能低下、つまり、「バリア機能」の低下は、「アレルギー反応」をそれほど強く起こす人でなくても、「痒み」がでて、気にせず掻いている内に皮膚が荒れ、アトピー性皮膚炎を発症する発端になったりするケースがあります。
「痒み」が出て、掻いてしまった患部は「バリア機能」がさらに弱まり、外的な刺激に弱く、汗やホコリ、「擦れ」にも皮膚は反応してしまいます。それ以外にも入浴時のシャンプー剤やエアコンの風にも「痒み」や炎症を起こすようになります。
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