RAST法とアトピー性皮膚炎

前項では、「ＩｇE」と共に、アレルギー反応の強さを知る為の手がかりとして注目される、「ＩｇG」の検査について話ました。
皮膚科の専門医であれば、症状をみれば、大よそ、それがアトピー性皮膚炎であるかどうかの検討は付くのですが、これから、どんな、治療を施していくかや、その人のアレルギーの特徴を掴むために、「ＩｇG値の検査」以外にも、アレルギーチェックの検査を行う事があります。自分のアレルギーに対する反応の傾向のようなものを知っておけば、これからのアトピー性皮膚炎対策にも役立つのではないでしょうか。

◎特異ＩｇE抗体の検査(RAST法)
特異ＩｇE抗体の検査(RAST法)は、その人のアトピー性皮膚炎の誘因として疑わしい抗原（アレルゲン）と血清を付き合わせ、実際にアレルギー反応の起こる物質を絞り込む事のできる検査です。

以前、お話したＩｇE値の検査（RIST法）は単に、その人のアレルギー反応の強弱を知るための検査だったのに比べ、こちらのRAST法は、その原因となるアレルゲン、そのものを特定できるのが特徴です。
アレルゲンが特定できるという事は、その後の治療はもちらん、日常生活におけるアトピー性皮膚炎対策にも大いに役立つはずです。特定の食物に反応があるとすれば、それを口にしないようにすればいいですし、何かの物質であれば、それに「触れない」または「排除」してしまえばいい訳です。

この検査は、一度に１０〜２０のアレルゲン候補を調べる事ができます。何か「アレルゲン」として思いあたるものが、ある人は、調べてみるといいかもしれません。

好酸球とアトピー性皮膚炎　＞

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