疑問の解決が治療の第一歩
遅延型アレルギー反応とアトピー性皮膚炎
「T型アレルギー反応」「W型アレルギー反応」、この2つがアトピー性皮膚炎に深く関わる「アレルギー反応」で、前項までに、「ヒスタミン」による「痒み」の発生や、その発症までの早さなど「T型アレルギー反応」の概要は説明しました。
ここでは、「遅延型のアレルギー反応」とも言われる「W型アレルギー反応」について、説明します。
「W型アレルギー反応」の大きな特徴としては、T〜V型の「アレルギー反応」には「IgE抗体」が関係していましたが、「W型アレルギー反応」では、これに変わり、リンパ球が抗原(アレルゲン)と関わります。
皮膚の表皮にアレルゲンが侵入すると、まず、それを「異物」と認知するのが「ランゲルハンス細胞」です。
「ランゲルハンス細胞」は皮膚免疫を司る細胞で、たくさんのレセプター(受容体)によって、様々な皮膚状態を脳へと伝達するセンサーのような役割を持っています。
「ランゲルハンス細胞」が認知した「異物」侵入の情報は、瞬時に、「感作Tリンパ球」に送られます。そして、「感作Tリンパ球」では「ヘルパ―T細胞」が情報を受け取ると、「かぶれ」や「炎症」を引き起こす「リンホカイン(起炎物質)」を放出するのです。
「遅延型」と言われる「W型アレルギー反応」は、しかし、この時点では、まだ、その症状を起こす事はありません。
ちなみに、ツベルクリン反応などは、この「W型アレルギー反応」であると言えます。
2〜5日後にアトピーの症状が出る >
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