疑問の解決が治療の第一歩
異物に対する免疫機構とアトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎を起こすのは「アレルギー反応」と、よくいいますが、この「アレルギー反応」は、なかなか複雑な仕組みをしています。ただ、アトピー性皮膚炎を理解し、治療に役立てる為にも、多少、こういった話も覚えておいて損はないでしょう。
その為にも、まず、免疫の話からしたいと思います。
私たちのカラダは「免疫機構」というものを有しています。「免疫機構」とは、いうなれば、私たちのカラダに侵入してくる「異物」に対する、「防衛システム」のようなもので、日夜、私たちは、この「免疫機構」によって、守られている状態なのです。
外界からの「異物」は、空気を吸う際、私たちの鼻や口から侵入するケースもあれば、食べ物を食べた時、傷を負った時の傷口からなど様々な形がありますが、これらの「異物」は、「免疫機構」がなければ、私たちのカラダに甚大な影響を及ぼす事もあるのです。
「免疫機構」は細菌やウイルスといった「異物」=「抗原(アレルゲン)」を確認すると、それに対して「抗体」といわれる機能タンパク質分子を作ります。
「抗体」は再び、体内に同様の「抗原」を確認すると、それと戦い、体内から排除します。この反応を「抗原抗体反応」といい、これが「免疫機構」の仕組みになります。
アトピー性皮膚炎は免疫機構の過剰反応 >
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