アトピー治療の切っかけ作り
掻くも擦るもアトピー性皮膚炎には良くない
ここまでは、「シャンプー」や「リンス」、チクチクとする「衣服」によって影響を受けてしまう「バリア機能」の低下した皮膚の、その「刺激」について話を進めてきました。
この項で、触れておきたいのが、上記のような「刺激」によって、実際に「痒み」が出てしまった場合の事です。
これまでにも、「バリア機能」を低下させる要因は、幾つか挙げてきましたが、「痒み」が出てしまった時にとる、ある行動が、「バリア機能」をさらに、弱いものにしてしまう事があります。
「ある行動」とは、簡単にいってしまえば、「痒み」が出てしまった時、その患部を「叩いたり」、または「擦ったり」して、皮膚に物理的な刺激を与えてしまう事です。
ここに「掻く」を入れなかったのは、それが、アトピー性皮膚炎を悪化させてしまうと誰もが知っていて、「掻く事」は「我慢しまければいけない」と思っている人が多いからです。逆に「叩いたり」「擦ったり」は「掻く」代わりの行動として、それ程、躊躇せず、行ってしまっている節があるのです。
ここで、注意して欲しいのが、この「擦る」行動が「クセ」になっている人が多い事です。「痒くならなけらばいいな」という不安の裏返しなのかもしれませんが、無意識に手のひらで患部を覆ったり、さわさわと触れてみたりして、余計な「刺激」を与えてしまっているのです。
何かの切っかけで「痒み」が出てしまうのは、そういって症状を起こさせる病気なので仕方ありませんが、自らの「クセ」で、その切っかけを作ってしまうのは、アトピー性皮膚炎の改善を望む上で大きなマイナスです。
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