アトピー治療の切っかけ作り
非アレルギー的側面からのアトピー緩和
これまで、各章で順を追って、お話してきた事は、「アレルギー反応」には4つのタイプが存在し、特にアトピー性皮膚炎に関わっているのは「T型」「W型」である事、また、それを起こさせる「アレルゲン」には「環境アレルゲン」「食物アレルゲン」がある事実。
また、皮膚の「角質層」には「角質細胞」「角質細胞間物質」「皮脂膜」などが存在し、特に「セラミド」や「皮脂膜」は肌の乾燥に関わり、「痒み」の誘発要因にもなるプロセスを話てきました。
「アレルギー反応」に関わる、前者を「アレルギー的側面」とすれば、後者の「角質層」の個人的傾向は「非アレルギー的側面」と定義できます。
「アレルギー的側面」はアトピー性皮膚炎の原因として、最もポピュラーで説明としても納得しやすいのですが、根本的に、その人の体質が切っかけになっている事から、これを、変化させ、改善していく事は容易な事ではありません。
一方、「非アレルギー的側面」は「アレルギー反応」という「体質」以前の、「角質層の健康状態」に左右されている面が大きい事から、ある程度、自分自身でコントロールが可能なものです。
ですから、アトピー性皮膚炎の改善を考えるなら、この「アレルギー的側面」と「非アレルギー的側面」をどのようにバランス良く緩和していくかがポイントになってくるでしょう。
「アレルギー的側面」は根本的な治療は難しく、薬物療法で症状を緩和する事が基本になりますが、「非アレルギー的側面」で、重要になってくるのは、前項でも触れましたが、まずは「日々のスキンケア」です。
皮膚の健康を良好に保ち、「角質層」の持つ、保湿機能や外的刺激に対する抵抗力を高めておく事で「アレルゲン」を未然に防ぎ、また、余計な「痒み」が起きるのを防ぐ事もできます。
汗や汚れがアトピー性皮膚炎の痒みに >
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