アトピーを知ろう
アトピー性皮膚炎に潜む、網膜剥離の危険
前項では「大人アトピー」の特徴のひとつである「顔や首にできるアトピー」について書きました。
「顔」にできるアトピーで特に重症化しやすいのは「目の周り」なのですが、これは、目周辺の皮膚は特に薄く、ちょっとした刺激で炎症を起こしてしまう為に酷くなりやすいものと考えられています。
この「目の周り」のアトピー性皮膚炎で気をつけたいのが、「網膜剥離」の危険性です。ボクシングの選手がこの病気で引退に追い込まれるといったニュースで、ご存知の方も多いと思いますが、目に強い刺激を与え続けると、この病気を発症する危険性が高まります。
目の周りにアトピーができると、当然、痒いですから、激しく掻いてしまったりします。起きている時なら、多少の我慢や加減もできますが、就寝時にこの痒みが出てしまうと、力任せに掻いてしまう事になるでしょう。
もちろん、アトピーの悪化も起こしますが、ここで問題になってくるのが、激しく掻いた時に起こる「目へのダメージ」です。目の周辺でも特に「まぶた」に出来たアトピーは痒みが強く、ここを力任せに掻いたり、叩いたりする事で眼球の奥にある網膜に影響を与え、これが一部また、重症になると全てが剥がれてしまう危険が高まります。
初期の症状として細い影のようなものが目の前を飛んでいるように見える「飛蚊病」になっている人の数は、子どもの頃から目の周りにアトピーを持つ人の中では、かなり高い確率で発症しているのではないでしょうか。もし、心当たりのある方がいれば、早めに眼科で診察してもらった方がいいでしょう。
衣服で悪くなる首のアトピーの理由 >
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